いつ位からだか忘れてしまいましたが、『故郷に錦を飾る』なんていう言葉を聞かなくなりました。 昔は国を出て、たくさんの経験を積み、それを糧に成長して立派な志士となって、再び国に戻ってくるってのが、立派な生き様とされていましたね。 それもこれも故郷を愛する気持ちとか家族を愛する気持ちがあってのことで、裏を返せば、そういう気概をもっていなければ、人生で成功するなんて出来ないことを意味していたものだと思います。
「キャリアの最後をナポリで迎えられたら夢のようだね。クラブや会長、それに幹部らとどうなるのか様子を見ていこう。その時を待とうじゃないか。意欲はあるよ。理由はわからないけど、僕はしょっちゅう移籍の噂が立つ選手の1人なんだ。帰りたいということは常に言っているし、年をとるのもわかっている。でも、僕は練習をとても多くこなしているし、あと数年は続けていたいんだ。サッカーでは何でも起こり得ることは知られている。僕の希望は、いつの日かもう一度、僕にとって重要なあのチームのユニフォームを纏うことなんだ」2006年のワールドカップドイツ大会でアッズーリのキャプテンを務め、類稀なるディフェンス能力を発揮して、イタリア代表を6大会ぶりの優勝に導き、ディフェンダーとしては難関中の難関と呼ばれるタイトル、バロンドールをも受賞したファビオ・カンナヴァーロ。 上の引用は、そんな世界一のディフェンダーと云っても過言ではない彼が、SKYのインタビューで話した内容です。
ユベントスのセリエB降格によってスペインのレアル・マドリードに移籍したカンナヴァーロ。 移籍したその年に、レアル・マドリードが4シーズンぶりのリーグ優勝を遂げられたのも、彼の存在が大きかったと思います。
ナポリ出身のカンナヴァーロはナポリユースにいたころ、トップチームには、あのディエゴ・マラドーナがいました。 そのころのエピソードで、たまたまトップチームの紅白戦に参加したカンナヴァーロが、マラドーナに対して激しいプレーをし、どんだけ怒られるのかと思ったら、逆に褒められたという話もあったそうです。 そんなカンナヴァーロが、いずれはナポリに帰ってキャリアを終えたいと云ってくれることは、ナポリっ子たちにとって、これ以上嬉しいことはないんじゃないでしょうか。 いまのナポリには、彼の弟、パオロ・カンナヴァーロがいます。 こちらもセンス溢れるプレーで、ナポリの好調を支え、先日はイタリア代表にも選出されました。 カンナヴァーロブラザーズが守るアッズーリのゴールってのは、相当堅そうです。
で、話を最初に戻すと、カンナヴァーロが世界を相手に活躍し続けられるのは、ナポリという産まれ故郷を思う気持ちがあるからなのだと思います。 愛する故郷の名を汚さないように、自分が世界の舞台で活躍することで、ナポリのみんなに活力を与え、ひいてはナポリが元気になれるようにと、そんな思いがあるのではないでしょうか。 そうした強い気持ちが、自分を奮い立たせ、常に最高のパフォーマンスを出し続けられる理由なのかと思います。
サッカーの世界じゃなくとも、そういう気持ちを持つことが、強靭でブレることのない信念を産み出し、ちょっとやそっとじゃ折れない精神力を造り上げるのではないでしょうか。
リーグ戦では少しだけ失速しつつあるレアル・マドリードですが、そんな強い精神力と愛嬌溢れるリーダーシップを兼ね備えたカンナヴァーロがいるから、大崩れすることなく、バルセロナとビジャレアルの追撃を正面突破してくれそうな気がします。 そしていよいよ、今シーズンのuefaチャンピオンズリーググループリーグ突破をかけたオリンピアコス戦を迎えます。 ここで勝てば決勝トーナメント出場が決まりますから、セビージャ戦の敗戦をバネに決勝トーナメント進出を一番乗りで飾って欲しいところです。
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