リーグ戦の第4節まで、1勝3分とパッとしないまでも、負けることのなかったミラン。 第5節のパレルモ戦で、ジラルディーノをトップに据えて、奮起を図ったものの奮わずに、よもやの今シーズン初黒星となってしまいました。
開幕スタートダッシュに失敗と報じられていましたが、そんな悠長なことは云っていられない事態です。 開幕で勝利したあとに戦った相手は、格下と見られていた相手ばかり。 開幕前にこうなることを、いったい誰が予想していたでしょうか。
前節のパルマ戦のあと、アンチェロッティ監督はチームの現状を分析し、今の問題点は
1.リードしてからの全般的なプレスの少なさ
2.最終ラインが下がりすぎることで、中盤との間にスペースがあく
3.カカー、セードルフ、アンブロジーニ、ヤンクロフスキーによって展開される左サイドに攻守が偏りすぎるために生まれる、右サイドからのカウンターへの脆弱性
としました。
今回のパレルモ戦で開始10分に先制ゴールを決めたのはセードルフ。
そして同点に追いつかれたのが72分で、逆転されたのがロスタイムの92分。
アンチェロッティが挙げた問題点の一番目にある、リードしてからのプレスの少なさが改善されていない。 いや、むしろリード云々は関係なく、試合の展開が緩んだ時間帯でものの見事に失点しているように思います。 この試合でも、ポゼッションは圧倒的にミランだったし、終始攻め続けていた。 そんな状況にも関らず勝てない試合を続けいている本当の原因は…?
おそらく慢心なのだと思います。
昨シーズン、uefaチャンピオンズリーグの制覇とスーパーカップも勝利し、文字通り欧州一になりました。 メンバーもそのときとほとんど代わらず、エメルソンが加わったのと、試合には出ていませんがロナウドという強力な武器も得たわけで、おそらく彼らに危機感というったものは一切なかったのだと思います。 そしてそこから慢心が生まれ、試合中のちょっとした瞬間で注意力が低下し、失点に繋がっているのだと思います。
ここまで来ると流石にアンチェロッティの手腕を問う声が上がりそうなものですが、彼のこれまでの実績を考えたら、それも難しいのかもしれません。
パレルモの会長は、
私はアンチェロッティ監督の仕事は素晴らしいと思っている。 ミランは素晴らしい力を持つが、同時に高齢でもある選手たちで成り立つチーム。 彼はそこで結果を残せたんだよ。 上手く力をコントロールさせ、決め手となる試合にはここぞという緊張感で臨めたということさ」。ベテランの余裕が敗戦に繋がったのだと斬り捨ててます。
アンチェロッティ自身に驕りが出てしまったのかも知れません。
左サイドに偏った試合展開を打開するならば、ベンチに名を連ねているカフーを右サイドで起用すればよいし、ガットゥーゾにボールを集めるように指示も出来ると思う。 しかしそのような采配が行われた様子が見られないのは、アンチェロッティの問題であると思います。
ですから、アンチェロッティが選手に、集中力が足りないと一喝したそうですが、ここはひとつガリアーニ副会長に、アンチェロッティを一喝して欲しいと思ってしまいました。 …が、肝心の副会長が不正会計疑惑で裁判所から召還されてしまったようなので、それも叶わぬ願のようです。。。
いったいどうすればこの状況を抜け出すことが出来るのでしょうか。 CLになると、気持ちが一変して本来の力を取り戻すと思いますが、その後はまた元に戻ってしまう気がします。
やはり長い間ミランの精神的な大黒柱として君臨していたキャプテン・マルディーニの復帰が待たれるところなのでしょうか。 もうじき戦線復帰を果たせるような話を聞きましたから、もしかしたらそれまでは苦戦を強いられるのかも知れません。 もしも、マルディーニの離脱が影響して、不甲斐ない戦いが続いているのだとしたら。。。
これまでミランの戦いは、ピッチレベルの指示をマルディーニが出していたということになるかもしれません。 もともとセンターバックとしてチーム全体のバランスを観ることは日常的に行っていたでしょうから、試合の流れを変えるようなサイドチェンジや、各選手の位置取りなど、マルディーニが細かい修正を随時行っていて、それが効果的に機能していた。 そしてマルディーニが現場監督としての手腕を発揮していたからミランが強かった。 という可能性もあると思います。
いずれにしても、マルディーニのキャプテン在任期間が長すぎた故に、後進のキャプテン候補が見当たらないというのが、ACミランの根本に眠っている問題なのかもしれませんね。 もっと云えば、キャプテンは育ったけれども、マルディーニのように現場監督としての優れた手腕を求めてしまっているから、ミランのキャプテンとして相応しい人物が見つからないのかもしれません。


