
アーセナルのアーセン・ベンゲル監督が、ジャーナリストのジェレミー・ウォーカー氏の取材を受けて、名古屋グランパスのストイコビッチ監督について話しをした部分が、2008年10月7日付け読売新聞の
スポーツ面に掲載されていました。一部抜粋
「ピクシーはいい仕事をしている。彼がこの調子を維持し、クラブが何年もトップレベルにいるようになれば幸せだ。それくらいの実力はあるはずだから」中略
彼は今季、監督に就任するにあたり、ベンゲル氏にアドバイスを求めてきたという。「話したのは、結果がどう出ようと、常に自分のアイデアを信じて、選手に理解させるようにしなさい、ということだけ。彼にはサッカーに関する十分な知識があり、いいスタートを切ってくれた」と振り返った。指揮官としていきなり成功したことに関しても「全然驚かない」と言う。
ということで、ミスター・ストイコビッチを絶賛しています。
ストイコビッチと言えば、
7年間も名古屋グランパスに所属して、グランパスのファンだけでなく私たちをも楽しませてくれましたから、改めて説明する必要はないでしょう。 しかし日本での活躍とは裏腹に、世界の舞台では過酷な選手生活を強いられてきたヒト。 簡単には書き尽くせないほど、数多くの非日常を体験してきた選手です。(詳しくはWikipedia ドラガン・ストイコビッチをご覧下さい。)
そういえば、今季のJリーグが中盤に差し掛かった頃だと思いましたが、誰のコメントだったか定かではありませんけど、名古屋グランパスの選手が、「ストイコビッチの教え方はとても分りやすい。 それに目の前でボールを使って、自分の説明を実戦してくれるから理解が早いんだ。」というような話しをされていたと思います。
世界的な大会やヨーロッパのクラブという世界の頂点で、数々の実績を残してきたストイコビッチ。 彼のような名選手が名指揮官になることは、あまり多くありません。 むしろ『名選手、名監督に非ず』が世の常。 しかし、ストイコビッチは自分の貴重な体験から学んだことを、言葉と実演とで選手に教えて育てています。 その結果、名古屋グランパスはJリーグの優勝戦線を最後まで賑わすほどに急成長したと言えるでしょう。
最近では、現役時代は無名に近かったとか、プロとしての記録は無いとか、どちらかというと理論派の監督が好成績を収めることが多くなってきました。 ヴェンゲルもモウリーニョも、アリゴ・サッキなんかもこちらに含まれるでしょう。 そういう理論派監督が世界を席巻するなかで、理論派ヴェンゲルに学んだ実戦派のストイコビッチが、理論と実戦とを上手に絡めて、監督としての成功を収める。 なにかこう、監督としての理想像のように思えてなりません。 しかも、多くの苦労を経験したことで精神的な強さも突出しているのですから、メンタルな部分も含めて選手を育てているとしたら、ヴェンゲルの言うように何年もトップレベルにいることは十分にありえることなんだと思わざるを得ません。
名古屋グランパスは、多少の疲れが出たのかリーグ戦では3試合ほど勝利から離れはしています。 けれども、首位鹿島アントラーズとは得失点の差だけで2位にいます。 08年のJリーグは残り試合も数えるほどになってきました。 ここからの首位争いは疲労との戦いです。 そして、フィジカル以上に重要なのが気力、気持ちです。 現役時代は多少個性的なところも目立ったりしましたが、並々ならぬ苦労を知ってる指揮官というのは、選手にとっては精神的にも頼れるところでしょう。
ミスターストイコビッチ率いる名古屋グランパス。 果たしてリーグ制覇となるか否か。 首位を争っていたライバルチームは次々に脱落の様相になって来ました。 もしかしたらストイコビッチ監督は、就任1年目でリーグ制覇という偉業を成し遂げるのかも知れません。
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